Salomon Shoes Impression of ATHLETES' STATION NEXT STAGE


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Chapter #1:Salomon トレランシューズ各種履き比べ

気になるSalomonトレランシューズ7足を履き比べました

インプレシューズ

IMG_1941_R.JPG●XA PRO 3D ULTRA 2
●XR MISION
●XT S-LAB 5 SOFT GROUND
●SPEEDCROSS 旧型
●SPEEDCROSS 3
●S-LAB FELLCROS
●S-LAB SENSE

インプレランナー/店長・島本

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男性38歳、身長167cm、体重60kg、中肉中背、マラソン記録「3時間半」。トレラン記録「NorthFace100・2010シンガポール」チーム総合2位。エクステラなどでトレランを楽しんでいます。

インプレ内容

R0010158_R.JPGインプレコース:
ショップの裏山「高津子山」頂上周回2kmコース。舗装路平地-舗装路-登り-不整地登り-不整地平地-階段登り-岩場下り-階段下り-不整地下りのバリエーションに富んだコース。
インプレ内容:
走行性能、フィット感(履いた感じ、甲の高さ、幅など)、総評。
インプレ日天候:
晴れ。前夜の雨で日陰はまだ少し湿った状態。日向はドライでした。
注意:
インプレランナーは上記プロフィールにあるようにプロランナーでもエリートランナーでもないです。一般ランナーとして意見と読んでもらえればと思います。インプレランナーの足は完全扁平足で甲高なので、フィット感についても同様に一つの参考として読んでいただければと思います。

XA PRO 3D ULTRA 2 (カタログ重量:376g)

R0010172_R.JPG写真のキャプションを入力します。○カタログ説明:「トレイルランニングシューズのベンチマークとなる、世界的ベストセラーモデル。ハイキングからトレイルランニングまで対応可能です。」

○フィット感:インプレランナーの島本もこの3年ほどこのモデルを使用しています。いささか重量はあるもののカタログにあるようにベンチマーク的なモデルというのは正しい表現かと思う。サロモンの「QUICKLACE」でしっかり足首は締まり、指先には適度なアソビがあり、水ぶくれになったり、爪に血豆が出来たことはないシューズだ。

○走行性能:重量は感じるものの、舗装路はしっかり水平に着地できてグリップしすぎることもなかった。トレイルは登り下りともにグリップしてくれて安定感があり、ソールがしっかりしていて石を踏んでも足裏が痛いということは無かった。フィット感にもあるように指先にアソビがあり下りで前につんのめっても指が痛いことは無かった。

○総評:重さを除けば、しっかり安定していてグリップ力も申し分なし。カタログにあるようにベンチマークとして使われる理由がわかった。ニュートラルなモデルでトレイルランからハイキングまでオールラウンドに使えるモデル。

XR MISION(カタログ重量:325g)

R0010173_R.JPG○カタログ説明:「ロードからトレイルまで走れるオールロードシューズ「XR」シリーズにNEWモデルが登場しました。サロモン独自のテクノロジーによって、ホールド感・瞬発性・グリップ力を高次元で兼ね備えています。」

○フィット感:足を入れたとたんに「広っ!」と思った。サイズ違いか・・・。と思ったが「QUICKLACE」を締めると足首がしっかり固定される。足の指は前出の「XA PRO 3D ULTRA 2」よりも動くようで、これは最近の流行なのかと感じる。古いタイプの私には違和感を覚えたが走り出してみると、それが逆に心地よくなった。指は完全にフリーだ。

○走行性能:「ロードからトレイルまで・・・」とあるように、舗装路の走破性は高い。クッション性のあるランニングシューズを履いているようでアスファルトもスムーズに走れる。ソールのブロックが他のシューズより小さいので、トレイルに入ると若干スリップ気味。ドライな環境では滑ってしまうということはないと思われる。このシューズも水平に着地してくれ安定していた。小石を踏んでも気にならなかった。こちらも重量があるが重量ほど思い感じではない。

○総評:「ロードからトレイルまで・・・」まで走れるシューズ。舗装路とトレイルのミックスしたコースや練習で快適に使えるモデル。グリップ力は幅広のソールでうまく調整されている。トレイルが塗れていれば滑るかもしれないが、「両用」としては十分な性能。価格も手頃で練習用やトレラン初心者にもお勧め。ハイキングなどにも使えるモデル。

XT S-LAB 5 SOFT GROUND(カタログ重量:330g)

R0010176_R.JPG写真のキャプションを入力します。○カタログ説明:「XTウィングの選手向けスペシャルバージョン。S-LAB5よりもラグが高いアウトソールを採用し、オフロードでの走破性を高めたモデルです。」

○フィット感:履いてすぐに、つま先が「狭い」と感じた。つま先というよりシューズの先が細い。あそびが全く無し。脚の細い人にお勧めかも。幅広、扁平、甲高の私にはきつい。よって足首もしっかり締めることが出来なかった。

○走行性能:選手用でソールのグリップが高いのか舗装路ではオーバーグリップ気味。着地は水平で安定している。トレイルでは逆にしっかりとグリップしてくれた。小石を踏むと尖った石では足裏に異物を感じた。痛いという程度ではなく適度に地面を感じられる感覚で不快ではない。逆に路面を感じることが出来て良いかもしれない。下りも安心して下ることが出来た。

○総評:「つま先が狭い」意外に不満は無かった。重量も330gある割には重さを感じさせない走りだった。ハーフかワンサイズ大きなモデルを選んだ方が良さそうだ。

SPEEDCROSS 旧型

R0010178_R.JPG○カタログ説明:「コメント不詳」

○フィット感:後出のSPEEDCROSSの初期モデル。SPEEDCROSS3との比較のためにテストに加入させた。まず、初期モデルは靴の水平が出ていない。外に傾いている。よって足裏の外側で立つ事になる。水平に着地できないので脚も疲れる。捻挫量産のシューズだった(あくまでも私個人の経験)。アッパー自体は柔らかくて包み込む感じで悪くない。

○走行性能:上に書いたとおり水平でないため走りづらい。舗装路で変な走りになる。トレイル登りではつま先で走るので違和感はない。グリップはそこそこある。トレイル平地では上記のように外に傾いているため常に捻挫しそうになる(実際に少し捻った)。下りでも同様。グリップはあるが怖くて下れない。

○総評:インプレランナーの私はこのシューズでひどい捻挫を数度繰り返して使用をあきらめた。安定感が全く無く1年で数度の捻挫でシーズンを棒に振った経験がある。
次のSPEEDCROSS 3がどれだけ改良されているのか楽しみだ。

SPEEDCROSS 3(カタログ重量:290g)

R0010174_R.JPG写真のキャプションを入力します。○カタログ説明:「レース仕様の軽量・スピードモデル。ミッドソールはロープロファイル設計の「Light Weight Muscle」を採用し、全作より安定性が向上しました。」

○フィット感:足を入れた感じは旧モデルより若干しっかりしていると感じた。「QUICKLACE」でしっかり足首も締まってくれた。見た目の細さ以上に指先にあそびがあって快適だ。立ってみてしっかり水平が出ているようだ。旧モデルからの問題は改善されているようだ。アッパーも柔らかくてそれでいて十分にサポートくれている。

○走行性能:心配していた水平も出ていて、舗装路も気持ちよく走れた。グリップを上げるためかソールの突起に8箇所にさらに小さな突起があり心配していたが気になる程度ではない。トレイルの登りもしっかりグリップしてくれた。平地もなんなく走れ、下りはアッパーが柔らかいので若干不安だが足首がしっかり固定されていて指先が痛いということは無かった。ソールのブロックの間隔が大きめで小さな石や尖った石で突き上げを感じた。テストのため、あえて石を踏んでいるのでコース取りをしっかりすれば気にならないだろう。

○総評:一番心配していたモデルが一番フィット感、走行性能も良かった。舗装路はやはり少し苦手かもしれないがトレイルではしっかりグリップしてくれて、その軽さ(カタログ値290g)で快適にトレイルを走れるモデル。旧モデルと比べてかなりの進歩があり驚いたモデルだ。

S-LAB FELLCROS(カタログ重量:262g)

R0010175_R.JPG○カタログ説明:「スピードクロスの選手向けスペシャルバージョン。ミッドソールはロープロファイル設計の「Light Weight Muscle」を採用した軽量なモデルです。」

○フィット感:前出の「SPEEDCROSS 3」の選手スペシャルバージョン。予想外に良く裏切られた好印象に「選手用」ということで期待大。足を入れて「QUICKLACE」を締める。足首は「SPEEDCROSS 3」と同様にしっかりとしまってくれた。しかし・・・。足の甲と指の境目(つま先立ちすると曲がる部分)に一本ワイヤーが通っている違和感。これはダメだ。と失望感。同じ系列のシューズでもここまで違うのか。と思いつつも走り始める。最初は問題の箇所が気になりつつも山頂に着く頃には慣れてきた。慣れの問題かと思われる。

○走行性能:「SPEEDCROSS 3」よりソールのブロックが小さい分舗装路は軽やかに走れるように思えた。トレイル登りでもしっかりグリップしてくれて、「SPEEDCROSS 旧型」の心配点であったシューズの水平もしっかり出ている。下りももちろんしっかりグリップする。足裏の感覚はソールのブロックが小さい分、間隔があり尖った石などの底突きを感じるが痛いほどでもない。

○総評:「SPEEDCROSS 3」より「28g」の軽さを優先するかどうか。距離が長くなればそのアドバンテージはあるだろう。履き心地は「SPEEDCROSS 3」の方がナチュラルに感じたが、ソールの高さが「SPEEDCROSS 3」より低く設定されているのでより安定しているように感じる。エリートランナーとシリアスランナー向き。前出の「ワイヤーの通った感じ」は個人差があるところ。必ず試し履きしてから購入して欲しい。

S-LAB SENSE(カタログ重量:195g)

R0010177_R.JPG写真のキャプションを入力します。○カタログ説明:「ナチュラルフットモーション&フォアフットランニングをコンセプトにトップレーサーのために開発された選手用スペシャルバージョン」

○フィット感:足を入れたとたんに軽量ランニングシューズを履いている感じ。しっかり足首は固定できて違和感はない。フォアフットで走ることを前提に作っているのか踵にクッションは通常のトレランシューズよりは無い。

○走行性能:まずは、その軽さ。舗装路はランニングシューズと変わらすにスムーズに走ることが出来た。登坂路もやはり軽さ。インプレ7足目で足は疲れ切っていたが、軽さのおかげでグングン上れる。ソールのブロックが小さく不安だったが必要なグリップは確保されている。下りもしっかりグリップしてくれた。水平もしっかり出ていてスムーズに走れた。ソールが薄いのと3カ所軽量化のためか大きく凹んでいるので、小石や尖った物を踏んだときにはそれなりに痛みを感じた。

○総評:なんと言ってもこの軽さ。それにつきる。グリップもしっかりしていたしさすがにハイエンド選手モデル。ここまで軽ければかなりのアドバンテージがあるだろう。軽さの代わりにクッション性は犠牲になっているので、ショートのレースで使いたい。もちろん、ロングになればなるほどその軽さは効いてくるはずだ。情報では200kmくらい走るとダメになるらしい。全くにして「決戦用」と考えた方がよいだろう。

インプレッション総評

同じサロモンブランドで同じサイズでもそれぞれの履き心地、特色がしっかり別れていた。どのモデルも基本性能は文句なし。それぞれの特色を活かしてどのような走りをするのか、またはしたいのかで選択してもらいたい。
同型モデルでも通常モデルと選手用では完全に作りが違うので、選手モデルに履き変えの際もしっかり試してからの購入を勧めます。
サロモンシューズは完成度が高いと思っていたが、さらに完成度を高めているように思える。足さえ合えばレース、トレーニング、レクリエーションで私たちの大きな助けになってくれるだろう。

ネクストステージでは今回インプレしたシューズのうち3種類を男女全サイズ揃えています。サイズと履き心地を是非合わせにお越しください。